久ヶ原スイミングクラブ  

管理栄養士コラム

2016.03.01 朝食摂取のススメ

皆さん、毎日朝ごはんを食べていますか。お子さんにおける朝食摂取の習慣と学力および運動能力との関係は、以前このコラム内でもご紹介しましたが、今回は大人も生活習慣病をはじめとする疾病予防のために毎日朝食を摂った方が良いことを示唆する、日本人を対象とした最新の研究結果をご紹介いたします。

以前ご紹介した朝食に関する記事:
大人もこどもも朝食を食べよう!(2014年1月)  食生活を見直して元気な新学期を!(2012年4月)

大阪大学と国立がん研究センターの研究チームは、朝食を毎日食べる人に比べて、朝食をほとんど食べない人は脳卒中になる危険性が1.18倍高いとする大規模調査結果を米国医学誌Strokeに発表しました*。研究チームは、全国8県の男女82772人(45~74歳)を平均約13年間追跡、その間、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)を発症した3772人、心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症した870人について、朝食摂取回数との関連を調査しました。その結果、「週に0~2回食べる」グループは、「毎日食べる」グループより、脳出血を起こすリスクが1.36倍、脳卒中全体では1.18倍高かったことを明らかにしました(一方、虚血性心疾患では、朝食摂取の回数と発症との有意な関連は見られなかったということです)。

これまでにも、朝食を食べないことは肥満や高血圧、糖尿病発症リスクが高まること、メンタルヘルスへの影響(欠食者は感情が不安定になるスコアが高いなど)が報告されてきましたが、脳卒中発症リスクが高まることが確認されたのは初めてということです。今回の研究結果から、(日本人において)朝食を毎日食べることは、脳卒中の予防のために有益である可能性が示唆されましたが、規則正しい食生活そのものが健康維持・増進において、また体内リズムを整えるうえでも重要かもしれません。忙しくても、今まで朝ごはんを食べていなかった方は、ヨーグルト1個、バナナ1本から食べることからはじめて、少しずつ食べる量や内容を充実させていけると良いですね(・おにぎり1個→ご飯と納豆、ミニトマト、・トースト1枚→ピザトースト、ヨーグルトまたは・コーンフレークと牛乳、りんご…などなど)。朝食は単に栄養補給する目的のみならず、食べる喜びや楽しみ、家族や一緒に食べる人との心の交流、癒し、という役割も持っていると思います。栄養バランスを考えた食事は、健康を維持するうえでもちろん重要ですが、まずは楽しみながら食事を摂ることが、心身の健康を守るうえで大切な役割を担ってくれるのかもしれません。

(参考文献*: Association of Breakfast Intake With Incident Stroke and Coronary Heart Disease: The Japan Public Health Center-Based Study. Stroke. 2016;47(2):477-81. 日本経済新聞 電子版; 2016.2.5)

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