久ヶ原スイミングクラブ  

上級水泳教師北原道宏先生の「スイミングコラム」

子供の健康と教育

はじめに
 このたび、子供の成長に関わるコラムを書くことになりました北原です。よろしくお願いいたします。私は長い間スイミングで子供と接してきましたので、今後、コラムの中で子供の人格教育や水泳に関するお話ができればと思います。

 私は(2012年)7月に61歳の誕生日を迎えましたが、晩婚の私と違って私の長男が若くして結婚してくれたおかげで、現在2歳になる孫の顔が見られるようになりました。私が「仕事人間」で忙しかった時期に息子の成長をしっかり観ることができなかったので、孫を観ることを予想以上に楽しんでいます。
ただ、現代の国内外の激動が当分続くだろうことを考えると、生きていく術を身につけて欲しいものだと思い、孫だけでなく次世代の子供たちへ伝えることはしっかり伝えていかねばならないと思っています。

能動的な人格教育について
 最近「ワイルドだろう」という流行のセリフを聞きますが、将来を担う子供たちに持ってもらいたいものはまさに、自分で問題解決できる、自立心です。前向きな気持ち(能動的)で、自ら目標を決め、四苦八苦して問題解決をして目標を達成するという経験が、たくましく世間を生き抜くことにつながると思う次第です。今後ますます進む国際化の中で活躍するためには、タフで心身のバランスのとれた創造力の豊かな人格教育が必要だと思っています。

自主性を持つとオリンピックで勝てる
 日本人はオリンピックで勝てない民族性があるとよくいわれますが、その一因は指導者と選手の上下関係において指導者が一方的に指示し、選手が受身になり、「次は何をやるんですか」と指示待ちをする習慣にあると推測されます。競う相手が同等の実力を持つ場合、自分の考えで自主的に判断し、ハングリーである選手が勝つと思われます。
 最近は日本でも選手の人格を尊重して育てる指導者が増え、勝負に強い選手が増えているように思います。教育の考え方によって人格形成に差が出るのではないでしょうか。

孟母三遷
 中国の言葉に孟母三遷(もうぼさんせん)という言葉があります。昔、中国に孟子という優れた学者がいましたが、孟子の母親は幼い孟子により良い教育環境を与えるために住居を3回変えたという話です。
 よく、動物は本能で成育するが人間は教えられて成育する、といわれます。原石の宝は磨き方が優れていると価値が上がりますが、原石の宝石と同様、子供に何を教育するか、子供が何を教育されるべきかを考えることが、周囲の大人としての大切な努めになるのではないかと思います。
 子供の教育は、人間としての大切なテーマだと思います。

平成24年9月吉日
北原道宏

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