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コース紹介



手遅れになる前に 小児肥満は精神的ダメージを子どもに与える

 大人にはあまりない、子どもの肥満に伴う特徴的な問題に、精神的なダメージがあります。
 この年代では、肥満はいじめの対象になることも多く、この結果、精神的ダメージを受けることになります。また、身体が重いために体育やスポーツが苦手になり、その劣等感から積極性をなくしたりする場合も多くみられます。
 思春期における肥満では、異性に対する意識の高まりもあり、この危険は一層増大すると考えられます。

 また、自分に対するひずんだボディ・イメージ*が確立してしまい、神経性食欲不振症(しんけいせいしょくよくふしんしょう)、いわゆる拒食症**(きょしょくしょう)や過食症***などの摂食行動異常(せっしょくこうどういじょう)を引き起こす場合もあります。
 学校へ通うようになると、食事や運動も、友人からの影響を大きく受けるようになり、これが肥満につながることもあります。また、小児肥満は、両親の離婚や死、自分の病気や入院、あるいは弟妹の誕生や転校などをきっかけに起こることもあります。

 久ケ原スイミングでは、食事や運動による小児肥満の予防や解消に取り組んでいますが、御家族の方は、以上のような小児肥満に関連した精神的な問題の前兆を発見したら、すみやかに専門医と相談するようにしてください。

用語の説明

*ボディ・イメージ
 自分の身体の大きさや太さなどに対するイメージのことです。身体イメージと呼ばれたり、身体像と呼ばれたりもします。

**拒食症、***過食症
 「食べる」という行為に異常があり、それが健康を害したり、社会生活を送るうえで障害になったりするような場合を「摂食障害」といいます。摂食障害の主な種類に「神経性無食欲症(拒食症)」と「神経性大食症(過食症)」があります。また、最近では「むちゃ食い障害」と呼ばれる問題も見つかっています。
 神経性無食欲症では、肥満していないのに自分は肥満していると感じる「ボディ・イメージ」の障害があり、肥満することを病的に恐れ,健康や生命を保つために必要な最低限の体重さえも「重すぎる」と感じ、食べることを拒否します。若い女性に多く、無月経を伴います。
  神経性大食症では、むちゃ食いのくり返しを特徴とする障害で,食べることをやめられないと感じ、大量に食べます。しかし、そのことに対して強い自己嫌悪感を持ち、吐いたり、下剤を使ったり、激しい運動を行ったり、反対に絶食するなどの、体重の増加を避けるための不健康な行動もするため、みかけ上は肥満しているとは限りません。神経性無食欲症と同じように主に若い女性がかかります。
 むちゃ食い障害とは新たに見つかった障害で,吐いたり、下剤を使ったりなどが行われないむちゃ食いを特徴とするものです。むちゃ食い障害は肥満の人で生じることが最も多く,体重の増加とともにますますむちゃ食いするようになります。むちゃ食い障害の人は神経性無食欲症や神経性大食症より高年齢のことが多く,また、男性に多い傾向があります。



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