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彦井浩孝のコラム一覧

50歳からのフィットネス・ライフ Vol.2

 みなさん、運動していますか?このコラムを読んでくださるみなさんでしたら、運動をしているのは当然!?ですよね。では、どのように運動していますか?今日は運動習慣の正しい続け方のお話です。
 みなさんは1週間に何回運動していますか?では1回あたり何分(時間)ほど運動しますか?その運動がどれぐらいの強さですか?この質問にさっとお答えになった方は運動習慣ができあがっている方ですね。
 実は同じ運動を続けていると最初はきつくてもやがては慣れてくるものです。この慣れのことを専門用語で適応と呼んでいます。つまり、運動の負荷に体が適応して体力は向上した証拠です。
 しかし、ここでこのまま同じ運動を続けていても、それ以上の進歩は見られなくなります。運動には「漸進性の原則」というものがあり、進歩に応じてちょっとずつ運動負荷を高めていくことが必要です。これを行ってこそ、体力の向上が継続して見込めるのです。
 では、どうやって運動負荷を高めたらよいのでしょう。運動負荷には、運動の強さ(たとえば速さや重さなど)、運動の長さ(たとえば時間や距離、回数など)、そして運動の頻度(たとえば週に何回行うかなど)の3つの要素を調整することで高めていくことができます。
 たとえ、運動の強さが同じでも長さを長くすれば運動負荷は高くなります。運動を同じ時間行うとしても運動の頻度を上げれば、同じく運動負荷は高くなるのです。
 問題は、いつも運動の強さ、長さ、頻度も同じやり方。確かに、毎回同じことの繰り返しですから、やりやすいと言えばやりやすいでしょう。でも上述の通り、これでは進歩は見込めません。実は、同じ運動をだらだら続けている方が多く見受けられるのも事実です。
 ぜひ一度、ご自身の運動習慣を見直してみてください。そして、少しでも気になるところが見つかったなら、インストラクターやスタッフにご相談下さい。
 では、次号もお楽しみに!

50歳からのフィットネス・ライフ Vol.1

 さて、みなさんにご質問です。「年をとると体力が落ちる」。これは正しいでしょうか、間違っているでしょうか?  正解は「正しい」とも言えますし、実は「間違っている」とも言えます。えぇ!?と思われた方もいるか もしれませんね。一般的に多くの人は「年をとると体力が落ちる」と思い込んでいるはずです。
 確かに、年齢を重ねると、昔できたはずの動きができなかったり重たいものを持つことができなかったり、ちょっと動いただけで息が上がったり疲れてしまったりと、このような状況に直面することが多々あります。そして、このような時に誰もが「昔はこんなはずなかったのになぁ」と加齢による体力低下を実感させられてしまいます。
 たとえば、マラソンのタイムはやっぱり若者のほうが優れていると思いますか?これまでの調査研究によると、マラソンやハーフマラソンを走った約30万人のランナーの平均タイムを20歳から49歳までの年齢別で比較した結果、そこには何ら違いが見られませんでした(Leykら、2007年)。50歳から69歳までを調査した研究によると、マラソンやハーフマラソンの平均タイムは10年間で2-4%程度の低下でしかなかったそうです(同)。
 すべては努力のたまものです。もし、みなさんが運動習慣を維持し、さらなる進歩を目指して努力を惜しみなければ、いくつになっても体力を高めることができます。さぁ今がスタートです。年齢は関係ありません。体力を高め、健康を維持するために今日から始めましょう!
あいさつ:今月より本コラム「FITNESS OVER 50〜50歳からのフィットネス・ライフ」を連載させていただく彦井浩孝です。身近な話題を中心に、コラムを通じてみなさまのフィットネス・ライフをサポートさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします!

彦井浩孝先生のプロフィール

彦井 浩孝(ひこい ひろたか) 先生
オレゴン州立大学健康人間学科課程修了。川崎市立看護短期大学非常勤講師、博士。
専門は運動生理学・栄養学・トレーニング学1980年代後半、テレビで観たアイアンマントライアスロンの世界に魅せられ、トライアスロンを始める。現在では当クラブにおいてジュニアトレーニングを担当している。